新世界より
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新世界より
貴志祐介のSF小説『新世界より』を読みました。個人的に苦手な要素が入っているものの、上中下の3巻を一気に読んでしまいました。
物語の舞台は1000年後の日本。豊かな自然に囲まれたのどかな集落に住む、純粋無垢な子ども達が主人公です。
現代の人間と違うのはただ一つ、手を触れずに物事を自由自在に操れる念動力『呪力』を全ての人間が手に入れていること。
子ども達がとあるきっかけで『見せかけの安定』の裏にある秘密を知り、物語は動き出していきます。
うん、まあ、下手にあらすじ書くと思いっきりネタバレしてしまいそうなので、ボヤっとした書き方になっています・・・w
1000年の間人類は何をしたのか、それが物語の鍵となっています。呪力を手に入れた人類の歴史シミュレートが秀逸で、SF小説として非常に面白いです。
その一方、冒険要素にミステリー要素、官能的なシーンに戦争シーンまで、あらゆるエンターテイメントが詰め込まれているのもポイントです。
子供達だけで初めて集落の外へ出るシーンは、冒険小説としても一級品だと思います。
すごく個人的なマイナスポイントとしては、子供が理不尽な目に遭うストーリーが苦手なことと、主人公達に(あくまで現代人の感覚で)感情移入し辛いシーンがいくつかあったこと。
それでも3冊分、最後まで一気に読ませる力はすごいです。
貴志祐介の本は初めてですけど、面白かったです。あらすじだけ聞いたことのある悪の教典の著者ということで警戒していたのですけど、食わず嫌いはよくないですね・・・w
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