面白きことは良きことなり!
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面白きことは良きことなり!
森見登美彦「有頂天家族」
表紙に惹かれて購入。狸ってかわいいよね。
京都を舞台に狸と天狗、人間の世界を描いたファンタジー小説。主人公はかつて狸界の頂点を極めた下鴨総一郎の三男、矢三郎。責任感は強いけど頭の固い長男、蛙に化けて井戸に引きこもる次男、ケータイの充電はできるけど甘えん坊で母親にべったりな弟、落ち目な天狗、天狗より怖い人間と、登場人(?)物は誰もが個性的です。
普段より楽しく生きることを至上とする矢三郎、納涼船で花火の打ち合いを繰り広げてみたり、狸鍋にされかけて大阪へ逃げてみたり、面白おかしいエピソードが満載。
そして物語終盤では、狸界最高の栄誉である「偽右衛門」の称号を巡って、下鴨家の長男と、下鴨家に因縁のある夷川早雲と対決をします。電車に化けて疾走したり、空を飛んだり天狗風が吹き荒れたり。
まったく予想のつかない展開の連続でした。それに、読んでると元気の出る言葉がとっても多くて。
「天下太平とは何か。それは鴨川の土手に寝ころんで、ポカンと青空を眺めていれば手に入るものである。大変おてがるなはずのものである」
落ち込んだ時、また読もうと思います。悩みなんて吹き飛んじゃいそう。
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